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74:製作者・管理人  ID:#a2f3699e60    2017-09-16 23:47:55

流れをぶったぎりますが、アメリカの覇権史観を2つほど書きたいと思います。 1.中国の喪失 「アメリカは70年間、衰退し続けている」——チョムスキーの視点 - Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/feature/566 1949年には、「中国の喪失(loss of China)」が起こりました。中国が中華人民共和国という社会主義国家としてスタートしたことを、アメリカでは「中国の喪失」と呼んでいます。 この「◯◯の喪失」という言葉の使い方が、当時のアメリカの意識をよく表しています。私は、「自分のiPhone」を失うことはできますが、「あなたのiPhone」を失うことはできません。つまり、「中国の喪失」という言葉からは、「われわれは世界を所有している」という当時のアメリカの深層心理が見てとれます。これは自分たちの世界なのだと。ですから、どこかの国が独立したら、その部分を失ったという意識です。もっと言えば、独立しようとしたり、アメリカのコントロールから逃れようとする行為は、必ず止めなければならないのだと思っていたということです。 「中国の喪失」は、アメリカの国内政策にとって、大きな問題になりました。誰の責任で「中国の喪失」が起こったのかという問題です。その後、ケネディが、「インドシナをどうするか」という問題に直面した時も、ケネディとそのアドバイザーたちは、「インドシナの喪失」の責任を問われる事態になりはしないか戦々恐々とした。また、「アラブの春」が起こったときも、今度は「中東の喪失」が問題視された。しかし、そうしたアメリカの「世界は自分たちのものだ」という意識とは裏腹に、後退は続いていきます。 1970年代には、世界は3極に分かれました。ドイツを中心とするヨーロッパ、日本を中心とする東アジア、そしてアメリカを中心とする北アメリカ。アメリカがコントロールしている地域は、世界の25%くらいまで下がっていた。現在はさらに分散化が進んでいるので、アメリカのコントロールの及ぶ地域はもっと少ないでしょう。